重要な脳の強化学習モデル「アクター・クリティック法」を活用して客観視できる自分を創る
何度チャレンジしてもうまくいかない。そういう人は自分自身を客観視する「メタ認知」の能力が低いのかもしれません。脳科学者の茂木健一郎氏は「自分の限界を超えて大きなことを成し遂げられる人は、ほぼ例外なくメタ認知能力が高い」といいます。では、どうすればメタ認知能力を伸ばすことができるのでしょうか。茂木氏がすすめる「アクター・クリティック法」とは。
自分の限界を超えてチャレンジしているが、なぜか失敗ばかりしている人がいると思います。どうすれば成功できるのかを知るためには、常に自分と対話をしながら自己確認することも、重要になってきます。
「何度チャレンジしても、うまくいかない……」
そんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。もしかしたら、自分自身を客観視する能力が低いのかもしれません。自分自身を客観視する能力のことを、「メタ認知」といいます。このメタ認知能力を上げていくことで、脳リミットをはずせるようになってきます。私はよく、このメタ認知を「鏡に映る自分をどう認識できているか」という言葉を用いて説明しています。もっとわかりやすくいえば、自分の現状をあたかも外から見ているかのように客観的に観察する能力ということです。自分の限界を超えて大きなことを成し遂げられる人は、ほぼ例外なくメタ認知能力が高く、感情に振り回されずに現実の自分と理想の自分のギャップを冷静に把握し、自分の欠点や課題を見いだすことができる人なのです。
いま、脳科学の世界で重要な脳の強化学習モデルといわれている、「アクター・クリティック法」があります。
アクターとは、「行為者」、クリティックとは「批判者」という意味です。つまり、自分のなかに行為者と批判者というふたつの役割を持って自己認識をすることで、自分の能力を見誤ることなく、チャレンジできるのです。では、なぜこのアクター・クリティック法を通して自分の限界を超えることができるのか。ここで、私自身を例として、もう少しわかりやすく説明してみましょう。
脳科学を研究する、あるいは原稿を執筆するといった行為者としての茂木健一郎が存在しています。その行為に対して、冷静に自分を批判する茂木健一郎がいるとします。正確にいえば、批判というよりも「評価する」といったほうが正しいかもしれません。すると、アクターな自分とクリティックな自分のせめぎ合いによって、自分の思考や行動に対してしっかりと「ダメ出し」ができるようになるのです。
自分にダメ出しができる人こそ、自分の限界を超える!私たちは時に、つい自分に甘い評価をしてしまいがちです。ですが、自分にダメ出しができる人こそが、自分の限界を超えることができる人なのです。たしかに、自分に対してダメ出しすることは、自分を否定することでもあるので勇気がいるかもしれません。あるいは、
「アクター・クリティック法? なんだか難しそうだな……」
そう思った人もいるかもしれませんが、安心してください!というのも、アクター・クリティック法は例外なく、誰もが実践できる脳のトレーニングだからです。何かのチャレンジにおいて、人それぞれ能力や方法は違っても、自分の考えや行動を演じる自分と、それをしっかりと評価する自分によって、冷静な自己認識力を磨くと、目標をしっかりと定め、その目標に向かって無駄なく行動できるようになります。
参照:PRESIDENT ONLINE
ビジネスで失敗する人は「客観視」が苦手
著者:茂木 健一郎
https://president.jp/articles/-/24844?page=3
SiNQ-TAKAHIRO
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コメント ( 5 )
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いつもありがとうございます。
今夜の北村真由美さんのSiNQ読書会のテーマーでお話しさせていただきました。
本文にあります「自分の限界を超えて大きなことを成し遂げられる人は、ほぼ例外なくメタ認知能力が高く、感情に振り回されずに現実の自分と理想の自分のギャップを冷静に把握し、自分の欠点や課題を見いだすことができる人なのです。」の部分で「感情に振り回されずに現実の自分のギャップを冷静に把握し」という部分の「感情に振り回されず」ということがいかに大切かを私はこのSiNQと関わる中で学びその重要性に氣づきました。少し前まではそんなこと思いもしませんでしたが最近は感情を横に置ける様になってきました。感情に視点をくと認めたくなかったりと様々な葛藤などが起こるので邪魔でしかないように思ます。これからはもっと感情に振り回されない自分を目指すと同時に、理想とする自分のイメージをはっきりさせ常にその理想とする自分を意識しそのギャップを見つけてクリアしていきたいと思います。
柿本薫さんへ
多くの方は自分の今置かれている状況を客観視できていません。自分の事はなかなか見えないのですが、人が自分をどう見るのかばかり気にします。ですから本来自分がどうしたいのかと言う事よりも、他人の意見に配慮したり忖度するため、周りに流される人生を送る事になります。冷静に考えればか自分の人生を他人が支配している状況はおかしいと分かるはずです。その場の雰囲気や感情に振り回されずに、常に自分の置かれている状況を客観視して、自分にとって何が一番大切なのかを考えることが重要です。どの様な状況に置かれても自分の決めた事をぶれずに淡々と繰り返し継続して取り組むことで物事を客観視することがしやすい環境を構築できると考えます。
TAKAHIROさん
周りに流される人生なんて私は嫌です。
それっ自分の人生を歩いていないって事ですよね。せっかくこの世に生まれてきたのに・・・
ややもすると自分の人生なのに上手くいかないことを他者のせいにして責任逃れするということもあります。
そうすると表面状、氣持ちが楽になったように思うのかもしれません。
これもおかしな話ですが・・・
自分はそうなっていないか都度、客観視することがとても重要になってくるのですね。
「どの様な状況に置かれても自分の決めた事をぶれずに淡々と繰り返し継続して取り組むことで物事を客観視することがしやすい環境を構築できると考えます。」というのは例えがSiNQの投稿を続けていれば投稿内容を振り返えればその内容の傾向などから自分の一部を客観的に見れますよね。周りに流されない人生を遅れているか確認しながら物事に取り組んでいきたいと思います。それにはまず自分がどうして行きたいのかを明確化し常に念頭に置くことが重要ですね。それがブレている方が多いのでがないでしょうか。
ほとんどの方は「どの様な状況に置かれても自分の決めた事をぶれずに淡々と繰り返し継続して取り組むこと」に対するコミットが出来ません。コミットとは自分との約束であり必ずやり遂げなければいけないものです。例えば確実に売り上げを上げるということはコントロールすることが難しくても、投稿を毎日するということは誰にでも達成できるので、このように達成可能なコミットを増やしていくことが自分の成長に繋がります。しかしながらそのような簡単なコミットすらできない方が多いということです。前回も書きましたが目先のことにとらわれすぎるため投稿を続けるということへの優先順位が極めて低いからです。それは投稿することで何が得られるのか明確に理解できていないということでもあります。また危機感のなさも関係しています。例えば投稿しないと死んでしまうという環境に置かれていたら誰でも真剣に投稿するはずです。誰もが投稿しなくても何も変わらない、意味がない、今後の人生にプラスにならないと思っています。そこが大きな問題点だということに気づいていません。投稿を通じてその人の人となりが全て視覚化されます。それは他人にも見えるし、自分でも見返すことができます。投稿を通じて客観視できる環境を作ることができることの価値を少しでも多くの方に気づいていただきたいと思います。
「一事が万事」という諺がありますがまさしくこのことですね。
私も毎日1投稿を100日も経たない段階で継続できませんでした。
「投稿しなかったら死ぬ」とか「大きく信用を失う」なんて考えもしていませんでしたので優先順が後になり刻々と過ぎゆく時間内に投稿できなかったのです。
何事においてもですが丁寧に余裕を持って行うことがとても大切であると思っています。がそれはインプットでありアウトプットになると怠るこたが多々あります。
人様が行っている言動を見て「こういうことをしたら信用を失う」とか逆に「こうすると信用を失わずに済む」ということを学ぶ機会があるのも関わらずその学びを自分に活かしきれていないと振り返れました。
しかし、決してSiNQへの投稿に意味がないとは思っていません。でも、自分のその行動が他者にそのように伝わならなかったら投稿に意味がないと思っているのと同じなのだとも思いました。なので自分の思いが他者にちゃんと伝わるような言動を行うことがいかに重要かを感じています。
少なからずも私はSiNQへの投稿に価値を見出しています。今後は、その価値を大切に大事にしていることが現れるようにして行きたいと思います。