2022111からの物語-不動産
賃貸アパート退去物語
その③
【東京都北区のアパート退去物語】③
前回まで、問題ありの入居者様が、退去を渋っていたのに急に出ることを承諾しました。なぜか、不明のままですが、。、
いよいよ退去の日
快晴
約束時間の5分前に、お部屋の前に行くと
既に入居者Aさんは2階に上がる階段に腰掛けて
スマホしながら待っていました
「こんにちは」
「MGマネジメントの人ですか」
まともな会話のスタート
「今日は鍵を渡せば良いんだよね」
「そうですね。一緒にお部屋の中を確認させてもらえますか」
「あー良いよ。今かぎ開けるから」
何故かお互いに緊張している感じです。
玄関ドアが、開きにくい感じがしている
きしむ音と開きにくい状態を感じて、Aさんは
「これね、3.11の頃からおかしいんだよね」
「そうなんですね」
とりあえず室内に入ることになりました
Aさんは、靴を脱いではだしのまま上がる(えっ⁉️)
私がスリッパを袋から出すと、
「不動産屋さんは、案内の時に出すよね」
「土足も素足も失礼なので、一応いつもスリッパは持っていますので」
「どうぞ」
「俺は慣れてるからいらない」
この言葉は、嫌味に取れるかも・・・・
25年以上の長期賃借人様
長い間お住まいいただきありがとうございます。
6畳の畳は、借りた当時のまま
やけにきれいな感じ
畳表は、擦り切れてもいない
布団が敷きっぱなしだったのかな
押入れ、天袋の中はきれいなもの
襖も特に破損は見られない
和室の天井の板もきれいなもの
サッシは、さすがに古い
空き巣に入られたことがあり、サッシ部分につけるカギが2箇所
でも、不自然な破損は無し
雨戸は、さすがに錆が出ている
カギ部分は錆びてしまらず
エアコンと照明は、残置物として賃貸人負担で廃棄
クロスは、汚れや日焼け
自然損耗の領域として判断
システムバス全体
浴槽
シャワー、蛇口、換気扇は経年劣化として判断
特に換気扇は、ガラガラ音がする。放置仕様は、破損につながる可能性も考えられる
キッチン
流し台部分は、清掃不十分
故意、管理不全による破損無し
流し台下の収納部分、扉も含めて大きな破損は無し
玄関
玄関ドア本体は異常は見られない
歪みがあり、開閉に多少の難あり
鍵部分は取っ手等の破損は無し
トイレ
サッシの小窓
水タンク異常は見られない
タイル張りの和式便器トイレ内
チェック表をもとに、一つ一つ確認チェックを入れ、その度に確認して進めました
精算金の入金口座番号や、転居先住所は、記載を断ってきました。住所は、連帯保証人の母親の住所を書いていました。
精算金はいらないとのことで、記載を断られました。
徹底して、自分の情報を知られないような対応を取って来ていました。
オーナー様との事前打ち合わせの中で、引渡確認の際にトラブルにならないように対応してくださいとのお話がありましたので、無理な追求は避けました。
水道、電気、ガス等の停止確認と等をして、鍵を閉めて終了。
当たり前のことを、当たり前に処理して101号室の明渡し完了です。
外に出て、ドアの前でA様の入居してから今までの、振り返り物語を30分程聞きました。
現在の所有者様のお父様が元気な時に入居した方ですので、お父様に対しては心から感謝しておりました。
心のすれ違いや、それぞれの心の変化による心持ちが変わったことにより、賃貸人と賃借人の間に溝が出来てしまったのかな
〜
人間は何歳になろうと、常に成長し続けています。
自分の心の持ち方や思考がどのようになっているのか、自分自身を見直す良い機会になりました。
鹿児島のオーナー様と賃借人のA様に感謝です。
紛争にならず、ほっとした引き渡しの物語でした。
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##積田辰也
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コメント
コメント ( 2 )
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所有者のお父様が大切にされていた家
お父様の想いがA様の心を動かしたのかも
しれませんね
黒木さん
そうかもしれませんね
ありがとうございます